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2010.4.8■タガ・ラーセン によるマスタークラス&ミニコンサート
タガ・ラーセン 個人レッスン受講、マスタークラス聴講記録 タガ・ラーセン氏のマスタークラスが、2010年8月30日に京都JEUGIA三条本店の6Fイベントスペースで行われました。
午後に3人の個人レッスン(非公開)、そしてオーケストラスタディとソロ曲のマスタークラスがあり、最後にミニコンサートという構成であり、会場には音大関係者から一般の方まで、沢山の方が詰めかけていました。
マスタークラスは、奥様である安田真実子さんの通訳で行われました。
オーケストラスタディ、ピルスともに、息や、フレーズ感、そしてリズムについての指摘が多かったように思います。
指摘を通じて感じたのは、音符の持つ音価についてもっと敏感になることで、音楽の表現により説得力が生まれるということです。
ラーセン氏のアドバイスによって生徒の持っているサウンドがよりいっそう生かされ、またこれから取り組むべき課題も明確に示されていたと思います。
私自身は昼に個人レッスンを受講したのですが、V.CichowiczのFlow Studiesや、H.L.ClarkeのTechnical Studiesを使って、基礎的な練習の組み立て方について、息をいかに使うかの観点から説明していただきました。
レッスン中には、普段の個人練習では気付けないような所にもはっきり気付くことができ、音楽家としてのポテンシャルを引き出していただいたように感じました。

ミニコンサートでは、安田真実子さんの伴奏でトゥリンのカプリス、フランセのソナチネ、アルチュニアンのトランペット協奏曲の3曲を演奏されました。
タッチの明瞭さ、確固としたフレーズ感、音の一つ一つにニュアンスが宿り、音楽を表現するという意志に溢れた素晴らしい演奏に、ただただ感激でした。
また、それを可能にする基礎技術の高さにも脱帽で、楽器を構えてから息を吸って吹くまでの無駄な動きが全く無く、そのため音域の違いを感じさせない演奏は、まさにお手本とすべきものだと思います。
静かでありながら、溢れんばかりの情熱に満ちた演奏でした。

最後、質疑応答で、「音楽家として、調子の波もあるなかで、音楽に対して常に前向きな姿勢を保つためにどんなことが必要だと思いますか?」 という私の質問に対し、「ナイーブな答えかもしれないけど、必要なのは自らの音楽への愛を信じることだと思う。音楽の素晴らしさを人々に伝えたいと思い続けて、ここまでやってきたんだ。」 と答えて下さいました。
まさにその言葉に違わぬ、確固たる信念に裏打ちされた素晴らしい音楽を感じることができました。

(No.00146 福山 俊介)