新人演奏会

第4回新人演奏会

第4回新人演奏会

2013年4月21日(日)京都堀川音楽高等学校ホール
 

2013新人演奏会を聴いて
 晴天に恵まれた4月21日、京都堀川音楽高校ホールにて、関西トランペット協会第4回新人演奏会が開催されました。会場には出演者の関係者をはじめ、多くのトランペットファンが詰めかけました。
 冒頭、司会の菊本和昭氏は、今回の新人演奏会などをはじめとして、関西トランペット協会のイベントが年々定着してきている事を紹介しました。
 さてトップバッターは大阪芸術大学卒業の福本沙織さん。華麗なピンクのドレスで登場し、ネルーダの協奏曲を演奏しました。軽快な第一楽章、素朴なカンタービレの第二楽章、そしてリズム感のあるはつらつとした第三楽章、しっかりした演奏スタイルと透明な音色で最後まで安定感がありました。

 二人目は相愛大学を卒業し、今年から大阪教育大学大学院に入学した中村駿介さんのL.モーツァルトの協奏曲。この曲は今年8月に開催される日本管打楽器コンクールの課題曲の一つでもあり、注目を集めました。ハイDもトリルも美しくコントロールされ、第二楽章では装飾音符にオリジナリティがあり、好演でした。菊本氏からは、フェイスブックに書いた曲目解説を絶賛されていました。

 三人目はクリーム色のドレスで登場した、同志社女子大学卒業の福井杏奈さん。ハイドンの協奏曲をB管で演奏。フレーズ感と強弱のメリハリが良い第一楽章、ゆったりと歌った第二楽章、軽快なテンポ感の第三楽章など好演しました。菊本氏のインタビューでは、福井さんはバンドでボーカルもやっているとの事。多彩な音楽家です。
 四人目、大阪音楽大学卒業の肥後徹士さんは、難曲ジョリベの小協奏曲をエネルギッシュに演奏。華やかな導入部、力強いテーマ、軽快な三連符を聴かせ、緩徐な部分のメロディーはカップミュートの音色がセクシーでした。最後は超絶技巧の連続をアクセル全開で吹ききりました。肥後さんは、6月15日にドルチェ楽器で開催されるデビューコンサートに出演します。

 五人目はESA音楽院を卒業した藤岡龍史さんがブラントのコンサートピース第二番を演奏。柔らかく明るく伸びのある音で朗々と歌い上げました。技巧的部分も一音一音大事に鳴らしきって、緻密な練習がうかがえる安定感のある演奏でした。その後のインタビューではフランス留学に意欲を燃やしているとの事でした。
 最後はピンクのドレスで登場した坂本佳織さん。プラネルの協奏曲はあまり知られていませんが、ロマンティックな曲想を持ち、細やかな技巧とハイトーンの連続が要求される難曲。第一楽章冒頭のハイCを美しく決め朗々と吹ききり、続く第二楽章のメランコリックなメロディを表情豊かに歌い上げ、第三楽章は軽快な十六分音符をリズミカルに表現し、最後のカデンツァまで集中力ある見事な演奏でした。坂本さんは6月2日にフェニックスホールで開催されるヤマハ新人演奏会に出演します。
 第4回となった新人演奏会は全体的にレベルが高く、学生達の技術が格段に向上していることがうかがえました。彼らのこれからの活躍を大いに期待したいと思います。
               京都市交響楽団トランペット奏者 早坂宏明

KTPA